第3回 新ゲインズボロ―
Princess Cup
新ゲインズボローカントリー倶楽部
亘 依子
Highlight
2019年5月17日新ゲインズボローカントリー倶楽部(福島県東白川郡)
ジャパンサーキット・レディース(JCLO)2019第2戦は、まだ新緑むせぶ福島の地。都心では、少し早い夏の装いがある中、まだところどころに春の香りを残す白河が舞台だ。
前日には、新ゲインズボローの会員様を中心としたお客様が参加し、東北サポーターズコンペティションが開催された。
開幕戦でテスト導入された、コンペなう(各選手のスコア速報として、リーダーズボードをWeb配信する仕組み:提供Golferweb)も本格可動し、今回は選手がスコアを記入していく試みに着手した。
開幕戦にプレーオフの末、イーグル決着で初優勝した河村選手が2戦連続優勝を飾るか?
3回目の開催となり、新ゲインズボローのコースに慣れ始めた選手が巻き返すか?
初参戦が勝つ!そんなジンクスもある中で、今回も初参戦の選手が30万を取っていくのか? 8:30、この時点での気温は既に17℃、快晴。28名の女子ゴルファーがINとOUTから、選手の応援に地元のファンも駆けつける中、スタートしていく。
前日のサポーターズコンペでは、-5アンダーで回る選手がいたためか、グリーンキーパーからは「かなりいやらしい位置に今日はCupを切った」とコメントがあった。
福島一と言われる大きなグリーンがこのコースの特徴だが、彼の言うとおり、18番グリーンはティーグランドに近い位置にあり、奥に付けると長い下りのパッティングはグリーンからこぼれてしまう可能性がある、そんなピンポジだ。
リアルタイムでスコアがスマホ上に表示されるが、目まぐるしく順位が入れ替わる・・・
キーパーの言う通り、かなりグリーンで苦戦しているようで、-1に8人近くが団子状態で並ぶ。ホールが進むにつれて、 1人、また1人と脱落していく形だ。まるで、マラソンの様・・・・・
そんな中、後半残り4ホールあたりで-2となった堀内選手が飛び出す。 2戦連続優勝を狙う河村選手も、-1で追従。 同じ最終組で周っていた亘選手もこの-1の集団に入ってくる。 堀内選手が、このまま逃げ切るか!?と思った中、最終ホール痛恨のボギー。-1にスコアを落としてホールアウト。
堀内、石山、髙島の3選手が並ぶ中、最終組の河村と亘の結果次第となった。
最終ホールのグリーン上。ピンに最も近い位置につけたのは、河村選手。ワンクラブ以内の距離を残し、入れればバーディ。
絵にかいたような逆転劇!
と誰もが思った瞬間、河村選手がパットを外す。。。。
本人曰く「-1が優勝ラインはわかっていたから、最終ホールはバーディを狙った。グリーンに上がった時、これで絶対逆転優勝できる!と、確信したが、そのパットを外してしまい、茫然とした」
その時の心理状況は、最終ホールをボギーとしてしまったことで、手に取るようにわかるだろう。2戦連続優勝を狙った河村選手は、±0で5位に沈んだ。
亘選手は、無難にパーとして-1でホールアウト。開幕戦に続く2戦連続のプレーオフとなった。
堀内選手を除き(止むを得ない事情により棄権)、石山、髙島、亘の3選手でのプレーオフは、クラブハウスからも一望できる18番がファイナルステージ。
ティーショットは、髙島選手が左に引掛けてしまい痛恨のOB。 石山選手と亘選手の一騎打ちの構図となったが、グリーン周りでドラマが…
3打目をグリーンに乗せた亘選手に対し、石山のボールはグリーンをわずかにとらえきれない。そんな中で、石山選手の放ったアプローチは、あわやチップインか⁉︎と歓声があがる見事なアプローチでべたピン。入れれば優勝という亘選手に強烈なプレッシャーをかける。亘選手のパッティングは、3メートル近くはあるだろうか…
全選手と新ゲインズボローのスタッフ、そしてこの日ラウンドに来たお客様も見守る中、この3メートルを見事カップにねじ込み決着!
壮絶なプレーオフを制した。